2013年1月18日(土)、名古屋では2年9ヶ月振りとなる Movable Typeの開発者&デザイナー向けカンファレンス「MTDDC Meetup NAGOYA 2014」を開催いたしました。
当日は、会場となるウインクあいちの中会議室が狭く感じるほど、多くの方々に参加頂き、来場者は98名、懇親会も50人近くの方が参加された、非常に盛り上がったイベントとなりました。
内容は、シックス・アパート株式会社の執行役員CTO(最高技術責任者)である平田大治さんからのキーノートスピーチにはじまり、6名の方によるセッション、7名の方からのライトニングトークという盛りだくさんの内容でした。
後日、セッションの動画掲載も予定していますが、当日の概要を紹介します。
キーノートスピーチ
「Movable Type 6 にみる一歩先の CMS」
平田 大治(シックス・アパート株式会社 執行役員CTO)
平田さんによるキーノートスピーチでは、昨年10月に3年9ヶ月ぶりのメジャーバージョンアップを行った「Movable Type 6」について、どのような開発コンセプトで作られたのか、これからのCMSに必要なものは何なのか。それに基づき、Movable Type 6では、どのように進化をして、これからどう変わっていくのかなどをお話し頂きました。
セッション1
「Movable Type 6 でできること(仮)」
間 誠一郎(シックス・アパート株式会社 Movable Type エンジニア)
Movable Typeエンジニアである間さんによるセッションでは、タイトルを改め、「Data APIで遊ぼう(仮)」 という内容でお話を頂き、リリースされたばかりのMovable Type Advanced(Movable Typeの上位版)のサーバー配信機能や、Movable Type 6の目玉であるData APIについてデモを交えてお話し頂きました。
セッション2
「Web制作でお金を稼ぐために必要な視点~ウェブ解析で変わる高付加価値な提案方法~」
江尻 俊章(一般社団法人ウェブ解析士協会(WACA)代表理事/株式会社環 代表取締役)
続いては、技術的な話から少し離れ、江尻さんによるウェブ解析の視点からどのようにクライアントにWeb制作を提案していけばよいかというお話をして頂きました。
Movable Type 6のリリースと同時にライセンス形態も変更されているので、具体的な制作費についての話などは、Movable Typeをクライアントへ提案していく時の参考になったのではないかと思います。
Web制作でお金を稼ぐために必要な視点~ウェブ解析で変わる高付加価値な提案方法~(PDF)
セッション3
「"デザイナー的"CMS選びの勘どころ」
牧野 謙(ピースデザインラボ 代表)
次は、愛知県岡崎市でWeb制作を行う牧野さん。今回、唯一の地元からのスピーカーでした。タイトルを「愛知県東部発 "切実" 地元デザイナーの決められないCMS」と改め、中小企業のWeb制作案件でのCMS導入における悩みを「顧客興奮度」というキーワードを交えてお話いただきました。
セッション4
「MTとAzureの素敵な関係 '14名古屋」
武田 正樹(日本マイクロソフト株式会社 デベロッパー&プラットフォーム統括本部 テクニカル エバンジェリスト)
ここで、タイムテーブルに少し変更があり、日本マイクロソフト株式会社の武田さんの登壇。Windows Azureというクラウドサービスについてのお話。Movable Typeの動作確認環境としてWindows Azureが謳われていますが、そのWindows Azureのサービス概要やクラウド環境のメリットなどをデモを交えてお話し頂きました。
セッション5
「ノンプログラマーのためのMovable Typeチップス」
青木 まゆみ(Movable Typeユーザーコミュニティ「MT福岡」組長)
続いては、2013年1月に福岡で「MTDDC Meetup」を開催され、福岡でのMovable Typeコミュニティを運営する青木さんが登壇。多くのMovable Type導入案件を手がけられ、ノンプログラマーであっても扱えるMovable Typeのメリットや導入時のチップスなどをご紹介頂きました。
セッション6
「コンテンツとCMSの上手な付き合い方」
長谷川 恭久
メインセッションの最後は、デザインやコンサルティングなどの活動をされ、講演なども多く行われている長谷川さん。CMS本来のありかたや運営を見据えたCMSとの付き合い方をお話し頂きました。
また、現在はシックス・アパート株式会社のデザインにも携わっているということで、シックス・アパート株式会社のサイトを事例にコンテンツ整理や設計のプロセス などを紹介頂きました。
ライトニングトーク1
「Movable Type サイト運用に効くCPIレンタルサーバー」
西村 謙一(株式会社KDDIウェブコミュニケーションズ)
ここからは、1人5分の持ち時間で繰り広げられるライトニングトーク。
まずは、株式会社KDDIウェブコミュニケーションズの西村さん。CPIのサーバーでMovable Typeを運用することで、簡単にステージングと本番環境を分けて安全に運用する方法を紹介頂きました。
ライトニングトーク2
「Webフォント 基礎知識と活用事例」
関口 浩之(ソフトバンクテクノロジー株式会社)
関口さんからは、日本語のWebフォント事情と導入のメリット、FONTPLUSというWebサービスの紹介をしていただきました。
ライトニングトーク3
「Future Movable Type」
高山 裕司(シックス・アパート株式会社)
Movable Typeのリードエンジニアである高山さんからは、Movable Typeの将来の方向性などについてお話し頂きました。
ライトニングトーク4
「俺のローカル開発環境」
東 大樹(アルファサード株式会社)
アルファサード株式会社の東さんからは、ローカル開発環境を作る手法について、これまで工夫してきたことと、手軽にローカル開発環境をつくるために作成したプラグインを紹介頂きました。
ライトニングトーク5
「Movable Type 6.0をできるだけ安く使う方法」
藤本 壱(フリーライター/The Blog of H.Fujimoto)
藤本さんからは、Movable Type 6を安く使う方法として、リリースされたばかりの「Movable Type for AWS」の特徴や使い方をご紹介頂きました。
ライトニングトーク6
「自作プラグインの紹介」
宮永 邦彦(アイデアマンズ株式会社)
アイデアマンズ株式会社の宮永さんからは、画像を回転させるmt-image-rotatorなどのプラグイン紹介をして頂きました。
ライトニングトーク7
「SKELETON CARTとMovable TypeでサクッとECサイト構築」
西山 泰史(株式会社ジャクスタポジション)
昨年10月に行われた、MTDDC Meetup HOKKAIDO 2013の実行委員長でもある西山さんからは、ショッピングカートである「スケルトンカート」とMovable Typeを連動させるプラグインの紹介がありました。
プレゼント抽選 + エンディング
最後に、シックス・アパート株式会社およびスポンサー企業様からのプレゼント抽選大会を行い、そのままエンディングへ。セッションとライトニングトーク合わせて14名の方にさまざまなテーマで登壇頂き、6時間にわたるイベントでしたが、とても充実した内容でイベントを盛会のうちに終えることができました。
懇親会
本編終了後、場所を移動して懇親会が行われました。懇親会にも50名近くの方が参加して頂き、本編の勢いをそのままに話も盛り上がり楽しく交流ができました。また、懇親会会場でもライトニングトークが行われるほか、即興のトーク、アフロなどの飛び道具で楽しい時間を過ごすことができました。
さいごに
このたび、MTDDC Meetup NAGOYA 2014 を行うにあたり、実行委員長をつとめました佐藤です。
2011年に名古屋で行われた「MTDDC Meetup」では、Movable Typeについての講演と120分集中ハッカソンという内容で、20名ほどの小規模なイベントでした。その際は、いち参加者としてお客さんの立場だったのですが、何故か今回は運営側となり、いつの間にか実行委員長となっていました。しかも、今回は前回を大きく上回る動員を目標としたものでした。
とはいえ、名古屋ではMovable Typeのコミュニティがあるわけでもなく、コミュニティづくりから手探りで始めていくことになり、実行委員のスタッフも半数以上がMovable Type未経験という中で、企画から準備、運営を行うことになりました。
「MTDDC Meetup」は、地域のコミュニティが主体となったイベントなのですが、コミュニティ基盤のない名古屋での実施にあたって、シックス・アパート株式会社の方々には企画部分や準備から動員までバックアップして頂き、また福岡や北海道で「MTDDC Meetup」を実施していたコミュニティの方々にも助けられ、コミュニティ基盤のない名古屋を多いに支援して頂きました。
また、この規模では実積のないイベントにも関わらず、多くのスポンサー様からご協力を頂き、金銭面での支援だけではなく、動員やインタビューへの協力などにもお応え頂くとともに、当日のプレゼント大会用のノベルティまでご提供頂くなど、大変にお世話になりました。
そして、登壇者の方には、今回はデベロッパーやフロントエンジニアの方だけではなく、もっとデザイナーやディレクター、企業のWeb担当者といった方など広く知って頂きたいイベントにしたいんだという私の無理な要望にお応え頂いて、とても素晴らしいパフォーマンスを披露いただき、とても感謝しています。
じつは実行委員のスタッフが全員揃うのも当日が始めてという状況でしたので、実行委員だけではここまでのイベントにはできなかったと思います。シックス・アパートの方々を始め、各地のコミュニティの方々、スポンサー様、登壇者の方々など皆様の協力があってこそのイベントだったと思います。Movable Typeというツールについてのカンファレンスでしたが、人と人の繋がりを大きく感じることができるイベントとなり、来場者をはじめ、シックス・アパート様、スポンサー様、登壇者の方々やスタッフなど皆さんから良いイベントだったとお声がけ頂き、感謝の言葉しか見つかりません。本当に皆さまありがとうございました。これを機に、人と人として末永くお付き合いを頂ければと思います。
誠にありがとうございました。